親と教師のための
自閉症の人が見ている世界

朝日福祉ガイドDVDシリーズ「自閉症の人が見ている世界~自閉症の人を正しく理解する~」朝日福祉ガイドDVDシリーズ「自閉症の人が見ている世界~自閉症の人を正しく理解する~」(企画・制作・著作・発行=朝日新聞厚生文化事業団)の頒布が始まりました。「自閉症の人の学習スタイル」「自閉症の人が好むこと」「13人のエピソード」の3巻セット=写真=です。

TEACCHプログラムの紹介・普及の第一人者、佐々木正美・川崎医療福祉大学特任教授と、TEACCHプログラムを世界規格に育て上げた米国ノースカロライナ大学のゲーリー・メジボフ教授が監修を担当しました。

自閉症の人に適切な支援をするために最も重要なこと、それは言うまでもなく「自閉症の人を正しく理解する」ことです。このDVDシリーズは、高機能自閉症やアスペルガー症候群を含む自閉症の人のものの見方や感じ方、考え方などの違いを分かりやすく整理し、紹介したものです。子どもから大人まで13人の自閉症の方々による実際の映像を中心に構成しています。解説にメジボフ教授も特別出演。自閉症、発達障害の人の教育、福祉、医療、生活の支援にかかわるすべての人に、「正しい理解」について学んでいただくことができます。支援者の研修、学生やボランティアなどの研修、親の会などの学習会、医療診断後の説明など、広く活用できる関係者待望の画期的なDVDシリーズです。朝日新聞厚生文化事業団の創立80周年記念事業の一つで、完成まで構想8年、制作期間2年をかけました。

佐々木正美教授のメッセージ

自閉症を理解する原点が、このDVDの中には収められています。登場される13人の自閉症の方々が語る言葉と具体的な映像は、私たちに新たな理解を与えてくれます。「自閉症の人を正しく理解する」ことで、私たちは、自閉症の人たちが自閉症のまま、学び、発達し、健康に幸福に生きていくことができるような支援のあり方を、しっかりと見いだすことができます。このDVDシリーズは、そのために企画・制作されたのです。

第1巻 自閉症の人の学習スタイル(63分)

収録内容

(1) 自閉症スペクトラムとは  (2) 自閉症の3つの特徴  (3) 学習スタイルを理解する  (4) 視覚的に考える  (5) 中枢性統合の弱さ  (6) 独特の注意の向け方  (7) 実行機能の困難  (8) 感覚刺激の偏り  (9) 心の理論の弱さ

自閉症の人を支援するための「正しい理解」の基本は、この映像を見て学ぶことができます。「視覚的に考える」「独特の注意の向け方」など、自閉症の人の「学習スタイル」を分かりやすく解説しています。

第2巻 自閉症の人が好むこと(39分+21分)

収録内容

(1) 自閉症の人が好むこと  (2) 秩序だっていること  (3) 明確で具体的であること  (4) 慣れ親しんでいること  (5) 狭くて深い興味・関心を生かす  (6) 肯定的な伝え方が有効  (7) 自閉症の人への支援 ※「自閉症の人が見ている世界」ダイジェスト(約21分)を特別収録

「学習スタイル」が関連してあらわれる「自閉症の人が好むこと」。これらの特性への理解や配慮が、自閉症の人の教育や支援をする人たちに求められます。同時に、支援の重要な手がかりともなります。全3巻のダイジェストも特別に収録。

第3巻 13人のエピソード(85分)

収録内容

(1) 明日香さん  (2) 由真さん  (3) 郁さん  (4) 陽奈子さん  (5) 太陽さん  (6) 美麗さん  (7) 義輝さん  (8) 鈴木さん  (9) 神崎さん  (10) 佐々木さん  (11) 小林さん  (12) 木村さん  (13) 三宅さん
自閉症のご本人やご家族の発言には、深い意味と重みがあります。ご本人それぞれが語る内容には、共通の特性もあります。13人のエピソードは「自閉症の人が見ている世界」を見事に語っています。

3巻セット

セット定価 10,890円(税込)
各巻定価 4,400円(税込)

監修 佐々木正美(川崎医療福祉大学特任教授)、ゲーリー・メジボフ(ノースカロライナ大学教授、元TEACCH部部長)
監修・指導 内山登紀夫(福島大学大学院教授)、幸田栄(横浜市東部地域療育センター通園部園長)、村松陽子(京都市児童福祉センター児童精神科医)、安倍陽子(横浜市東部地域療育センター臨床心理士)、中山清司(自閉症eサービス代表)
企画・制作・著作・発行 朝日新聞厚生文化事業団
制作 株式会社ビデオ・パック・ニッポン